2015-08-22 貝割菜 鈍行俳句 ◦貝割菜いち列にみな土つかむ (かいわりないちれつにみなつちつかむ) 冷蔵庫の貝割菜 秋の季語に詠まれている貝割菜は、今頃蒔かれる大根の種に芽が出て双葉になったものである。だからパックに入った、もやしと同じように年中栽培されている貝割菜は俳句の対象にはならないと思う。しかし、その貝割菜に意外な強靭さを見たのである。生えた根は種床にしっかり食らいついていて、包丁ですっぱり切らない限り梃子でも離れない。いのちには何処かある種の頑固さが感じられる。